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弁護士会の独善 - 安保関連法案は戦争法案ではなく、戦争をしないための法案です

前回の当ブログについて、猪野亨弁護士(札幌)が
『どうしてこれが会員の思想信条の自由を侵害されるということになるのか、横井盛也氏の見解に疑問』
というタイトルでブログを書いておられます。
http://inotoru.blog.fc2.com/blog-entry-1420.html

その中で私は、「弁護士会の戦争法案反対の活動が個々の会員の思想・信条の自由を侵害すると主張されている弁護士」と紹介されているのですが、大きな誤解であり、恥辱です。
戦争法案であれば、私も反対するでしょう。
私は右翼でも国粋主義者でも民族主義者でもありません。
平和をこよなく愛するごく一般的な普通の弁護士です。
今回問題になっているのは、戦争法案ではなく、戦争をしないための安全保障関連法案です。

 

戦争をしないため、させないための方策について、唯一絶対の正解はありません。
あれば、戦争や国際紛争といった心配など全く不要です。
集団的自衛権によって、他国の戦争に巻き込まれると考えるのか、国際社会における責務を果たしながら強固な抑止力により戦争を事前に防止できると考えるのか、意見が割れて当然なのです。
自民党や公明党の弁護士でもある国会議員らは後者と考えているのであり、弁護士会員の中に同様の考え方をしている人は私以外にも多数いるはずです。

 

立憲主義の考え方についても、単に国家権力を縛るものと考えるのか、その前提として国家の平和的存立と国民の安全を守るという目的をも含めて考えるのか、単純に割り切れるものではありません。

弁護士会で一致するとすれば、平和をより確実にする法案が立憲主義に反するか否かについてではなく、平和を望むというただ一点にとどまるのだと思います。
弁護士会が安保法制のような統治行為論に属する高度に政治的な問題について、立憲主義に反するとして反対運動を行うことは、多様な意見を切り捨てた独善ではないかというのが私の意見です。

 

猪野弁護士はさらに『例えば、安倍政権打倒とかいうことになれば弁護士会での活動の領域外になりますが、戦争法案反対は、まさに弁護士会に与えられた責務です。』、『札幌弁護士会でも7月11日に戦争法案反対の集会を開催しますが、あくまで「安保立法」に反対するというものであり、集会では、「自民党打倒」のようなプラカードは主催者としてお断りとなっています。』と述べておられます。

 

しかしながら、日本共産党大阪府委員会のホームページ。
http://www.jcp-osaka.jp/osaka_now/2107
その記事や写真などから大阪弁護士会主催の集会が政治運動であり、特定政党の党勢拡大や自民党打倒の運動と密接に繋がっているのではないか、との印象を受けてしまうのです。
ますます弁護士会の発言力が弱まるとともに多くの国民の支持を失ってしまうのではないかと危惧するところです。
大衆運動は政党が行えばよいのであって、賛同する弁護士が自由に参加すればよいのです。

 

大阪弁護士会は7月31日にも「安全保障関連法案反対!弁護士による納涼パレード」を主催するようです。
チラシ(案)には、「理事者や憲法問題特別委員会委員が浴衣を着用します!また七夕の笹に短冊をつけて賑やかに練り歩きます!」とあり、「コールの方は、月亭可朝風やラッスンゴレライ風などを検討中」との情報にも接しています。
市民は、弁護士が浴衣を着て、七夕の笹を持ち賑やかに練り歩くことを期待しているのでしょうか。

 

大半の弁護士会員は、このような運動に無関心であるか、それより法曹人口の問題を何とかしてもらいたいと考えているのではないでしょうか。
(横井盛也)

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